目次
📘 第1章|モデル概要と開発背景
1967年、東京モーターショーで鮮烈なデビューを飾ったトヨタ2000GTは、
“日本初のスーパーカー”とも称される名車だ。開発はトヨタとヤマハの共同によって行われ、
このMF10型・前期型こそが、そのファーストロット=原点となる。
空力を意識した美しいロングノーズ・ファストバックフォルム、
卓越したDOHCエンジン、4輪ディスクブレーキ、ラジオ内蔵メーター、ウッドステアリング…
まさに「世界基準」に挑戦した日本車の到達点だった。
🔧 第2章|スペック詳細(前期型・MF10型)
項目 | 内容 |
---|---|
型式 | MF10型(前期型) |
登場年 | 1967年 |
ボディタイプ | 2ドアクーペ(FR) |
全長 | 4,175mm |
全幅 | 1,600mm |
全高 | 1,160mm |
ホイールベース | 2,330mm |
車両重量 | 約1,120kg |
エンジン形式 | 3M型:直列6気筒 DOHC 2.0L |
排気量 | 1,988cc |
最高出力 | 150ps / 6,600rpm |
最大トルク | 18.0kgm / 5,000rpm |
変速機 | 5速マニュアル |
サスペンション前 | ダブルウィッシュボーン |
サスペンション後 | ダブルウィッシュボーン |
ブレーキ | 前後ディスク |
タイヤ | 165HR-15 |
生産数(前期) | 約233台(全型式含む351台中) |
🎨 第3章|特徴と前期型ならではのポイント
- ヘッドライト形状:固定式リトラクタブル(前期後期で調整あり)
- ドア内張・メーター・スイッチ配列など、細かな内装仕様が異なる
- ウインカー位置やリアバンパー形状も後期とは微差がある
- ラジエター材質:前期はスチール(のちにアルミ化)
💰 第4章|市場評価と当時の価格
項目 | 内容 |
---|---|
新車当時の価格 | 約238万円(1967年当時) |
物価換算(現代相当) | 約1,800万円以上 |
評価 | 国内外から「フェアレディZ以前の国産スポーツの最高峰」とされる |
🔁 第5章|派生・後期型との違い
- 1969年マイナーチェンジにより、リアランプや室内装備が簡素化・近代化
- ATモデル(MF12型)や専用クーラー付きも登場
- ラジエター変更・ミッション系の強化もあり、より実用性を高めた
本記事では**“最も初期=純粋な2000GT”の姿**を記録対象とする。
🖼️ ギャラリー(別途掲載/特集記事リンク付き)

📎 特集記事はこちら:「トヨタ2000GTのデザイン美と伝説|世界が驚いた日本車の挑戦」
👉 実車写真とデザイン背景はこちらで詳しく解説
🧾 まとめ|2000GT=国産スポーツの原点
MF10型・前期型は、世界に衝撃を与えた**“日本初のスーパーカー”の第一歩であり、
日本のモータリゼーションが「技術」「美」「情熱」のすべてで
欧米と肩を並べ始めた象徴的な存在**である。
2000GTが切り拓いた道は、Z、NSX、LFA、GT-Rなど、
後のすべての“挑戦者たち”に連なっている。
📎 本記事はアーカイブとして制作されています。
読み物形式の特集記事はこちらをご覧ください。
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