目次
1. はじめに|軽さで切り拓いたスポーツの道
トヨタ・スポーツ800は、1965年に登場した日本初の量産ライトウェイトスポーツカーです。
「ヨタハチ」という愛称で親しまれ、普通の人でも手の届く本格的スポーツカーとして多くのファンを魅了しました。
2. スペックと技術的特徴
メーカー | トヨタ |
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型式 | UP15型 |
エンジン | 0.8L(697→790cc) 2U型 空冷水平対向2気筒 |
最高出力 | 32ps → 36ps(※1966年に向上) |
トランスミッション | 4速マニュアル(1967年に1速ギアが非シンクロ→シンクロ化) |
駆動方式 | FR |
車重 | 約580kg |
年式 | 1965年(発売:1965〜1969年) |
生産台数 | 約3131台 |
最高速度 | 155km/h |
発売当時の価格 | 59万円 |
【モデルイヤーごとの改良点】
1966年4月:排気量が697ccから790ccにアップ、出力が32psから36psへ。ステアリングの握りが太くなり、レッグスペースは20mm拡大。ボンネットはワンタッチ開閉に改良。
1967年:1速ギアが非シンクロからシンクロに変更。
1968年:フロントグリルとバンパーレットが変更。
1969年:サイドマーカーライトのデザインが変更。
※基本的なボディデザインに大きな変更はありません。
3. デザインと機能美の融合
スポーツ800は、当時としては珍しいタルガトップ構造を採用し、開放感と剛性を両立していました。
シンプルな内装と滑らかな曲面フォルムが融合し、空力にも優れた外観を実現しています。

4. 航空技術と実用性の両立
ヤマハとの協業による航空機的な設計思想が活かされ、軽量ボディや最適化されたパーツ設計が特徴です。
その結果、少ない出力でも驚くほど軽快でキビキビした走行性能を発揮しました。
5. スポーツ800の現在価値とコレクター評価
現存台数は限られていますが、熱心なファンとコレクターの支持により、近年では数百万円で取引されるケースもあります。
小さなボディに詰め込まれた“本物のスポーツ魂”が、今なお高く評価され続けています。
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